レッスンで食べくらべをやってみたいと思ったのは、
18℃で長時間発酵させた食パンを作ったときに、
甘くて 微かに酸っぱくて
味も香りも複雑すぎるくせが強いものが
焼けたのがきっかけでした。
甘みや旨みがアップして美味しいと言われる
低温長時間発酵も、
作り方によっては
こんな結果になってしまうのかと
パン作りの奥深さにますます興味がわきました。
そして、こんなくせのある18℃発酵の食パンだったら
発酵による変化が分かりやすくて、
30℃で発酵させた すっきりとした味の食パンと
食べくらべてもらったら
レッスンが面白くなりそうだと思ったのです。
だけど、いざレッスン前に試食用の
18℃発酵のパンを焼いてみると
私が期待していたほど
くせが強く出ませんでした。
それどころか
悩みながら焼いているうちに
30℃発酵のパンの味とほぼ変わらないものが
焼けたりもして、
作るたびに毎回ブレにブレて、
18℃発酵のパン作りのデリケートさと
対照実験の難しさを
思い知らされたのでした。
それでも、生徒さんは、
違いを見つけようとパンの香りを確かめたり
パンを交互にじっくり味わったりしてくれて、
感想を聞かせてくれました。
皆さん、本当にありがとうございました。
たくさんの感想を聞かせていただけて
勉強になりました。
生徒さんへのレッスンというより
私自身のためのレッスンだったように思います。
これからもいろんな方法でパンを焼いて、
パン作りの面白さを
生徒さんと共有していきたいです。
皆さん、お付き合いいただき、
本当にありがとうございました。